私から皆様に送る5円チョコ並みのプレゼントでございますm(_ _)m
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2月14日。
朝起きて、カレンダーで確認した。
今日はいつもより1時間早く起きてしまった。
今も、心臓が若干うるさい。
いや、『若干』じゃない。
かなり。
《はっぴーばれんたいん》
バレンタインは女子が好きな男の子にチョコを贈るのが常識。
最近は女の子が友達に贈る、友チョコなんてのもあるらしい。
・・・・これは男の俺が男の黒子っちに贈るものだけど、『友チョコ』じゃない。
手作りも考えたし、材料も買った。
うまく作る自信もあった。
だけど、考えてしまった。
気持ち悪いかもしれないと。
だけど、だけど、
この日が好きな人に想いを伝える日だと思ったら、動かずにはいれなかった。
気持ちの狭間で、既製品のチョコを買った。
材料はもったいないので、手作りも一応作った。
13日の部活終わって、疲れて帰ってきた昨日。
カレンダーを見て、14日の前日だと思ってしまったから。
作ったチョコも、一応持ってる。
既製品のチョコ。
恥ずかしくて、ラッピングはしてもらわなかった。
既製品でも気持ち悪いかも・・・・
だって、今日は好きな子にチョコレートをあげる日。
既製品でも、これは、チョコレートだ。
そんなことをぐるぐる考えて、学校への道を歩いた。
白い息が青空に消える。
今日はやけに静かな道だった。
「黄瀬くん。」
「ん?」
ん?
「く、黒子っちぃぃいいいいいいい!?」
あと5分ほど歩けば、帝光中の制服を着た子が増えてくるところ。
オレの家とは帝光中を挟んで真逆の黒子っちがそこにいた。
俺に声を掛けてきた。
「黄瀬くん、さすがにうるさいです。」
「どどどどどどどどどど、どう、したんスか?」
黒子っちのほっぺたが赤い。
触りたかったけど、触れなかった。
黒子っちがうつむいて、ビニール袋を俺に突き出す。
「黒子っち?」
受け取って、袋を開けた。
ビニール袋の中には昨日の帰りがけに寄った、コンビニのバレンタインデー用のチョコがあった。
「・・・・言っておきますが、本命です。」
「何か、ボクに渡すものがあるでしょう?」
きりっとした黒子っちの視線に射抜かれた。
射抜かれたまま、言われるがままに袋を渡す。
既製品のチョコの袋。
渡す時に触れた黒子っちの手が、すごく冷たくて、胸がぎゅうってした。
もしかして、待っててくれた?
「・・・違う。」
目頭を熱くしながら、黒子っちが袋を開けるさまを見ていると、
地を這うような低い声が、耳を掠める。
ん?
「黄瀬くんが、本当にボクに渡したかったのは、これですか?」
その時の黒子っちは、いつもの透明な感じは微塵もなくて、なんていうか、
この世で一番怖いものでした。
「おばさんにメールをもらって知ってたんです。昨日、黄瀬くんがチョコを作ったってこと。」
あれから黒子っちは、オレの手作りのチョコを受け取って、大事そうに鞄に入れると
ぽつんぽつんと話始めた。
・・・ここで、母さんとメル友っていうところに突っ込んではいけない。
俺も、黒子っちのお母様と2日に一回はメールする仲である。
「だから、じゃないですが、ボクもあげなきゃと思いました。」
歩く速度を緩めて、立ち止まる。
黒子っちも少し遅れて立ち止まった。
赤い頬に触れた。
冷たくて、
やけどしそうだと思った。
黒子っちの口角が少し上がって、
「あげるなら、一番にあげたかったんです。」
と、告白をされる。
黒子っちは二人っきりだと、他の時より、口数が多い。
「うん、ありがとうっス。」
目が熱くなるのを抑えて、少し鼻声になった。
ずずっと鼻をすする。
好きだと、思った。
「・・・・・でも、どうして、付き合ってるのにチョコを渡せないのか!
ボクが渡さなかったら、どうする気だったんです!?」
甘い、チョコレートの時間の後にはこってりお叱りを受けました。
オレの黒子っちは飴と鞭を使い分けるのです。
はっぴーばれんたいん!!!
END
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いみふな文章で申し訳なかった!!!!